弥生の箱式石棺墓29基出土 行橋市の長井遺跡 大小密集、家族墓か

西日本新聞 九州+ 石黒 雅史

 福岡県行橋市長井の海岸砂丘地にある長井遺跡から、弥生時代の箱式石棺墓29基が出土したことが分かった。2基から人骨の一部、1基からは副葬品の管玉が見つかった。約180平方メートルの中に密集し、市歴史資料館は「北部九州でいち早く集団墓を作り始めたことが分かる重要な遺跡」とする。14日は小田富士雄・福岡大名誉教授(86)が視察し「この辺りに石棺墓があることは分かっていたが、初めて実態を確認できた。興味深い」と語った。

 市教育委員会などによると、遺跡は弥生前期ごろから終末期ごろとみられる。石棺は長さ約70センチから約2メートル80センチと大小さまざまで、10個前後から数十個の石で四方や上部を囲んでいる。人骨は頭蓋骨や大腿(だいたい)骨の一部が残っていた。棺の周辺では土器片が100点以上見つかっている。

 箱式石棺は九州北部をはじめ西日本に多い。長井遺跡の近くでは昭和30年代、砂を採掘した業者の重機で破壊された石棺片や人骨などが見つかっていた。小田名誉教授は一帯に500から600の石棺墓があると推測し、今回の初確認について「家族墓のような形態や人骨など、他地域の遺跡との比較研究ができる重要な史料になる」と話した。

 市は長井浜海水浴場の隣接地に建設中の公園につながる市道整備のため、民有地を買い取って10月半ばから発掘調査している。 (石黒雅史)

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