慈愛園、福祉実践100年 熊本市で記念式典 子ども、女性、高齢者支援

西日本新聞 熊本版 古川 努

 創立100周年を迎えた熊本市の社会福祉法人「慈愛園」(潮谷義子理事長)は16日、市内で記念式典を開いた。第1次世界大戦後の混乱期に、子どもや高齢者、女性のための「ホーム」の運営を始め、愛と奉仕の精神で社会福祉を実践してきた。潮谷理事長は次の100年を見据え「人々のニーズにしっかり応えていきたい」と述べた。

 慈愛園は1919年、キリスト教ルーテル協会の宣教師モード・パウラスが初代園長として創設。社会に貧困がまん延し、公的な福祉制度がなかった時代に「散らされた人々を集め、一人も失われないようにする」との精神で、生活に困った子どもや高齢者、女性を受け入れる施設「ホーム」の建設に尽力した。戦後は戦災孤児や引き揚げ者の救済、2016年の熊本地震の際には被災者支援に当たった。

 式典には、蒲島郁夫知事や大西一史熊本市長、全国町村会長の荒木泰臣嘉島町長ら多くの来賓、関係者が出席。賛美歌や聖歌の合唱で始まり、日本社会事業大の神野直彦学長が「今こそ求められる 分かち合いの心」と題して記念講演を行った。

 同園は現在、11施設を運営。創立100年を契機として、里親・養子縁組支援の活動に着手し、今後は家庭福祉相談の窓口づくりにも取り組むという。潮谷理事長は謝辞で「これから、どのような一歩を踏み出すかが大事。人権、平等、自己実現に向け、一人もこぼれ落ちることがない社会を目指す」と力を込めた。(古川努)

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