年表というのは、過去にあった事柄を簡潔に記録したものだと思っていた

西日本新聞 社会面 今井 知可子

 年表というのは、過去にあった事柄を簡潔に記録したものだと思っていた。先日、住民自身が年表を作るワークショップを取材して、現在へとつながる記憶の積み重ねでもあると気付いた。

 再来年、50周年を迎える福岡県宗像市の日の里団地。ワークショップには10代から80代まで幅広い年代の住民が加わり、思い出を語り合った。

 ある住民は2003年の新市発足の際、市名公募で「いのし市」という案があったと話した。その数年前、日の里団地にイノシシの群れが出没して大騒動になり、別の年にはイノシシが原因の列車事故も起きた。「確かにインパクト強かったけど、市名はないよね」と笑い合った。

 20代の学生たちは夏祭りで自分たちが始めたお化け屋敷企画について、10代の高校生は「日の里まんじゅう」の試作を繰り返した思い出を語り始めた。記憶が記憶を呼び覚ます、その過程が楽しそうだった。 (今井知可子)

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