北九州ゆかりの漫画家 原画シリーズ展 第1弾は国友やすゆき氏

西日本新聞 北九州版 向井 大豪

 北九州ゆかりの漫画家が手掛けた作品の原画を紹介する「新規収蔵原画展」が、小倉北区浅野の北九州市漫画ミュージアムで開かれている。作家たちの思いがしみ込んだ原画を「文化資源」ととらえ、価値の高さを広く市民に訴える狙い。シリーズ第1弾として、昨年亡くなった遠賀郡出身の漫画家、国友やすゆき氏(享年65)の代表作を来年1月9日まで展示する。

 同館によると、日本の漫画原画は海外コレクターの間で高く評価されており、近年、日本からの大量流出が問題化。人気作家になると原画は1人で10万点近くに上ることもあるが、国内には保管場所が限られていることが原因の一つとされている。同館は湿度などを調整できる専用倉庫を備えており、紙質の劣化を防ぎながら長期間保管することができるという。

 国友さんは北九州市の東筑高を卒業後、早稲田大在学中に漫画家デビュー。「100億の男」や「総理の椅子」など数多くの人気作品を生み出した。昨年9月に亡くなった後、遺族から原画約4万点の管理を依頼され、同館が今夏から整理作業を進めている。

 今回展示するのは、ナンバリングやリスト化などの整理作業を済ませた約6千点のうち、代表作の象徴的なシーンが描かれるなどした計42点。繁忙期にアシスタントらと分業するために切り離し、製版のために粘着テープでつなぎ合わせた生々しい作品も紹介。テープ跡が残ったり変色したりした原画の整理・保存の作業過程もパネル写真を交えながら解説している。

 同館は原画展のシリーズ化に向け、既に別の2作家の原画を収蔵し、整理作業に取りかかっているという。学芸員の石井茜さん(29)は「全国の関係施設とも連携しながら、漫画原画をより適切に管理、展示する方法を研究していきたい」としている。 (向井大豪)

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