地域と奏でるハーモニー 精華女子短大コミュニティオーケストラ

西日本新聞 もっと九州面 阿比留 北斗

 ●中学生から高齢者まで参加

 短大のオーケストラなのに団員は中学生からお年寄りまで。そんなユニークな活動を続けているのが福岡市の「精華女子短大コミュニティオーケストラ」。系列の精華女子高吹奏楽部は全国屈指のレベルであり、「精華サウンド」は同オケにも息づく。12月の第17回定期演奏会でトランペット奏者との協演にも初めて挑戦する。

 同オケは2003年4月、音楽で地域に開かれた短大を目指そうと発足。現在、在校生の団員はいないものの、精華女子高吹奏楽部で活躍した人や、地域の中学生、高齢者など約70人が毎週1回、同市博多区の短大の教室で練習に励んでいる。設立以来、九州交響楽団などで活躍した短大名誉教授の小山田真徳さん(69)が常任指揮者を務める。

 フルートの勝倉泉水さん(23)は、精華女子高吹奏楽部の出身。同部は1990年代以降、全日本吹奏楽コンクールや全日本マーチングコンテストで数多くの金賞を獲得してきた。「高校と違って年齢層は幅広く戸惑いもあったけど、アットホームな雰囲気ですぐに慣れました」。高い演奏技術でハーモニーを支える。

 楽器は弾けるもののオーケストラでの演奏は未経験だった地域住民もいる。近くに住むバイオリンの山本敏江さん(56)は短大の市民向け音楽講座を経て、8年前に入団した。「40代からでもオケはできるんだと思うと本当にうれしい。今は楽団が生きがいです」と楽しそうに話す。仲間の励ましを受けながら腕を磨く。

 今年の演奏会は、短大と高校を運営する学校法人「精華学園」の創立110周年記念を兼ねる。「記念に金管楽器と協演したい」との団員からの要望で、ソリストに気鋭のトランペット奏者、金丸響子さん(30)=佐賀市出身=を迎えることになった。金丸さんは佐賀西高、東京芸術大卒、同大大学院修了。現在は兵庫芸術文化センター管弦楽団に所属し、九州交響楽団などとの協演も重ねている。

 10月下旬、団員と初めて音合わせした金丸さんは、練習から団員の真剣さや意識の高さが伝わってきたという。「こちらも負けずに良い音を出さないといけない。本番は素晴らしい舞台になる」と協演を心待ちにする。

 精華学園の吉田幸滋(ゆきしげ)理事長(63)は「キャンパスでの演奏会を住民にも開放するなど、オケは地域に定着してきた。学園としても末永く応援していきたい」と語る。同オケはこれからも洗練されたハーモニー(調和)を地域に響かせるだろう。

 ●トランペット金丸さん協演 12月8日に第17回定演

 定期演奏会は12月8日(日)午後2時から、福岡市中央区天神1丁目のアクロス福岡シンフォニーホール。曲目はアルチュニアン「トランペット協奏曲」▽ラフマニノフ「交響曲第2番」など。全席自由で一般1000円。小学生以下無料。未就学児も入場できる。精華女子短大=092(591)6331。

 (阿比留北斗)

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