弥生の石棺、仕切りや屈葬の謎 長井遺跡説明会に130人 行橋市

西日本新聞 北九州版 石黒 雅史

 弥生時代の箱式石棺墓が密集して出土した行橋市長井の長井遺跡で23日、市教育委員会による現地説明会があり、県内外から考古学ファンら約130人が集まった。石棺内部に仕切りがあったり、弥生時代にはみられない屈葬のような骨が見つかったり、従来の説とは異なる弥生の埋葬形態が見られる貴重な遺跡と説明があり、見学者の関心を集めた。

 遺跡は海岸に近い砂丘地にあり、弥生前期末から終末期の土器が出土。石棺墓はさらに増え、約180平方メートルの中に35基(23日現在)が見つかった。5基には人骨の一部が残り、1基は膝を立てた状態の脚の骨があった。体を伸ばした状態が一般的な弥生の埋葬とは違っている。

 また、最大(室内の長さ約2メートル)の石棺は中央部に板状の石で仕切りがあり、ほかの2基にも1、2カ所の仕切りがあった。別の場所で祭った遺骨を再葬したとも考えられるが、弥生の石棺を均等に仕切る例は著名な学者でも「聞いたことがない」と口をそろえる新発見で、どういう意味があるのか今後の研究が注目されている。

 副葬品は1基から管玉13点、別の1基から刀子(とうす)と鉄斧(てっぷ)の一部が一緒に見つかった。鉄鎌も1点あったが、ふたのない石棺だったため流れ込みの可能性がある。

 長崎県諫早市の会社員牟田憲昭さん(69)は「遺跡はよく見に行くが、こんなに石棺が密集しているのは初めて。内部の仕切りなど新たな発見もあり、どんな研究成果が出てくるか楽しみ」と話していた。 (石黒雅史)

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