夜鳴き、徘徊…犬にも認知症【きみとさいごまで】

西日本新聞

 犬にも認知症があるってことを、どのぐらいの方がご存じでしょうか。人間の認知症と同じように、加齢により認知機能が少しずつ低下していくのです。 突然すべてを忘れるわけではなく「あれ? 最近呼んでも反応してくれないなー、うちの子も高齢になって、耳が悪くなったかなー」という感じから始まります。やがて散歩の道を間違える、「お座り」やトイレがうまくできない、方向転換できず狭い所に入り込んで動けなくなる-といった事が起きるようになります。今はこうした症状を点数化し、進行具合を確かめる方法もあるようです。

 認知症で飼い主さんが一番苦労されるのが夜鳴きです。次回詳しく説明しますが、「ワンワン」という鳴き方でなく「クーン」「ヒューン」と叫ぶようになり、さらに症状が進むと金切り声になるので、気味が悪いと言われることも多いようです。スイッチが入ると昼夜を問わず鳴き続けます。

 柴犬のコロちゃん(15)は認知症で、徘徊(はいかい)や夜鳴きの症状がありました。

 獣医師に睡眠導入剤も処方されていましたが、どんどん効かなくなりました。飼い主が仕事でいない昼間にぐっすり寝てしまうため、夜はますます眠れないという悪循環。飼い主さんはかなり頑張っておられ「近所に迷惑を掛けないように」と1部屋を丸々、防音構造にするリフォームをしました。家族4人が2時間交代で夜中も介護されていました。

 部屋を防音にしたことで、近隣への迷惑は最小限になりました。でも逆に家の中では鳴き声が響き、飼い主さんは睡眠不足で少しずつ疲弊していきました。とうとう家族が1人ずつ体調を崩し、どうしようもなくなり相談に来られました。

 いろんな飼い主さんの相談に乗ってきましたが、皆さん介護を放棄しようとする方はいないんです。元気なうちから準備して、飼い主さんがダウンする前に頼れる所を調べておくといいと思います。(老犬ホーム「トップ」代表)

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