佐賀市が児童虐待防止拠点 来年4月開設

西日本新聞 佐賀版 穴井 友梨

 11月は児童虐待防止推進月間。9日にみやき町で小学2年の長女にやけどを負わせたとして母親が傷害容疑で逮捕されるなど県内でも虐待事件が多発する中、自治体で支援が必要な家庭への対応を担うのが国のプランに基づく「子ども家庭総合支援拠点」。佐賀市では2020年4月を目標に設置準備が進む。地域に身近な自治体の体制強化で、継続支援やよりきめ細かな対応に期待がかかる。

 支援拠点は16年の児童福祉法改正に伴い「努力義務」として自治体に整備が求められた。昨年3月に東京都目黒区で5歳の女児が虐待死した事件を受け、国は22年度までに全国の市町村で設置するとした新たな体制強化プランを決定、県内でも市町が準備している。

 18年度末の時点で、佐賀市内には要保護児童や虐待を受けるリスクがある子ども、支援の手が必要な特定妊婦は計813人おり、現在は児童虐待防止に関連する業務を市こども家庭課の専門職員5人で担当。職員1人当たりの対応数は160件以上。単純比較できないが、国の新プランで打ち出す児相の児童福祉司1人当たりの虐待相談標準受け持ち数「40ケース相当」の4倍と負担は少なくない。

 厚生労働省の定める設置形態では、佐賀市は児童人口が「中規模型」に該当し、職員の最低配置人数は常時6人。同課の現在の正職員は保健師と社会福祉士の計3人で、子育て全般の相談や、要支援・要保護児童に関する相談、通告受付、調査などを担う。拠点設置後は専門職の正職員3人を増員する予定だ。常勤の6人に加え、非常勤の専門職員3人も業務にあたる。

 市は11月の市議会定例会に提出する本年度一般会計補正予算案へ準備経費228万円を盛り込んだ。従来は市内全35校区で未就学児と特定妊婦を1人、小学生以上を1人でサポートしていたが、開設後は数校区を複数人で担当するチーム制での支援を計画する。早期にきめ細かいケアができ、再発防止対策や虐待に至らないケースへの対応にも継続した支援が期待できる。

 同課は「相談や通告が次々に入り、過去に対応したケースを振り返ったり継続支援を行ったりすることまで手が回りにくい。少しでも改善につなげたい」としている。(穴井友梨)

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