「大きな偉業」半世紀指導の73歳監督に感謝状 甲子園出場にも導く

西日本新聞 長崎・佐世保版 真弓 一夫

 雲仙市小浜町の小浜高野球部(14人)監督に就任して来年3月で50年となり、甲子園出場にも導いた溝田澄夫さん(73)=同市千々石町=に、県高校野球連盟(会長・西田哲也長崎北陽台高校長)は25日、長年の指導に対する感謝状を贈った。同連盟によると、同じ高校で半世紀にわたり指揮を執っている監督は県内では溝田さんだけで、感謝状の贈呈は初めて。

 溝田さんは、千々石第一小時代に野球に目覚め、千々石中、諫早高、西南学院大(福岡市)の野球部で白球を追った。家業を継ぐために古里に戻った後、1970年3月に小浜高軟式野球部の監督に就任。「野球で地域に役立てるのでは」と無報酬で引き受けた。

 日々の練習に励むなか「甲子園を目指す土俵に部員と立ちたい」との思いが募り、74年に硬式野球部に。88年の夏、念願の甲子園に初出場。初戦で1対19と大敗したが、甲子園に行くことより「選手たちが一戦一戦を大事に戦うことに意味がある」ことに気付いた。

 「勝たせたくてスパルタだった」指導も変わった。「裏表のない若者を育てたい」と人格面での教育も大切にし「野球も生き方も自分で考えるような助言を心掛けるようになった」。

 監督に就いて半世紀。今も平日夕方に約3時間半、土日は約8時間、グラウンドに立ち、ノックもする。部員3人で始まった50年前から、選手と一緒に汗を流す姿勢は変わらない。親も溝田さんに指導を受けた「2世」も生まれるなど歴代の部員との絆は数え切れないが「一番の思い出は軟式から硬式になったときかなあ。みんなで抱き合って喜んだ」。

 同校であった感謝状の贈呈式では、西田会長が「小浜高校と地域の発展に尽力し、大きな偉業を達成した。心身の続く限り頑張って」と激励。溝田さんは「そんなに長くやったとは思えないが、物心両面で支援してくれた地域の人々や部員、野球仲間のおかげ。報告したい人がたくさんいる」と答えた。30日には野球部OBら約150人が祝宴を開く。 (真弓一夫)

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