薬物鑑定は時間との闘い 脇川憲吾さん 【連載・科捜研のリアル❸】 (2ページ目)

西日本新聞

 ◆進化を見逃さない

 捜査だけでなく、研究も科捜研職員の大事な仕事。脇川さんは2014年、九州大大学院で博士号を取得した。研究テーマは、漂白剤に含まれる有効成分の分析法の確立だ。

 飲み物に入れたり、体や物に掛けたりする事件が全国で発生したが、当時はその液体が漂白剤かどうかを判断する精度の高い分析法が確立されておらず、検出が困難だった。

 脇川さんは大学院時代に培った知識を生かし、別の物質と反応(誘導体化)させることで、安定する物質へと変化させ、分析装置で検出する鑑定方法を見いだした。この論文はイギリスの科学雑誌にも掲載され、全世界に広がっているという。

 情報化が進み、科学捜査の先を行くように新たな種類の犯罪が起きる現代。「次に新たな薬物が出てきた時、どんな物質で構成されているかすぐに対応しなければならない。外国の例などにもアンテナを張っています」。研究に終わりはない。(押川知美)

(この連載は毎週木曜正午に配信します)

 

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