「魚にも漁にも影響ある」 漁業者、防衛局最終報告に憤り

西日本新聞 佐賀版 梅本 邦明 金子 晋輔 河野 潤一郎

 陸上自衛隊オスプレイ佐賀空港配備計画を巡り、有明海のコノシロ(コハダ)漁への飛行音の影響調査について、防衛省九州防衛局が27日、県有明海漁協大浦支所に最終報告を伝えた。「漁への影響は運用開始後に確認する必要がある」と影響評価を避けた防衛局に対し、漁業者から「魚に影響があれば、操業にも当然影響する」と憤りの声が上がり、両者の認識の隔たりが改めて浮き彫りになった。

 大浦支所であった最終報告の説明会にはコハダ漁師約20人が参加し、非公開で行われた。投網業者会の寺田豊会長(49)は説明会後、取材に「魚と操業との両方に影響があると感じる。防衛局からは漁獲が減った場合の補償の話も出たが、出荷先との信頼を失う。今後の生活や後継者に影響が出るのが心配だ」と懸念を示した。

 弥永達郎支所運営委員長は「操業への影響があるというのが(防衛局との)共通認識だ」と強調。漁業者が反対してきた国営諫早湾干拓事業(長崎県)を例に挙げ、「国策でうちはいつも痛い目に遭っている」と怒りをにじませた。

 魚群への影響を認めつつも、漁への影響は示さなかった最終報告。県有明海漁協の徳永重昭組合長は「何のための調査だったのか分からず、どう判断したらいいか整理がつかない。何とも言いようがない」と困惑気味に話した。

 九州防衛局の広瀬律子局長は記者団に「充実した調査はできた。そこは(漁業者と)共有できたと思う」とした上で「調査ではオスプレイ飛行と全く同じ状況を作ることはできず、(漁への影響は)断定的なことは言えない」と述べるにとどめた。(河野潤一郎、金子晋輔、梅本邦明)

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