つながらぬ明日への道 豪雨の爪痕 復旧手つかず 日田彦山線

西日本新聞 夕刊

 2017年7月の九州豪雨により、JR日田彦山線の添田(福岡県添田町)-夜明(大分県日田市)間が不通となって約2年5カ月。JR九州は沿線自治体と復旧方法などを話し合っているが、見通しは立っていない。依然として、被害の爪痕が色濃く残る沿線をたどった。

 不通区間の北端にある添田駅。ホームから日田方面に目を向けると、レールは雑草に覆われ、途絶えたように見える。

 さらに日田方面に南下する。踏切では遮断機の棒が外され、立ち入り禁止の札があちこちに掛かる。宝珠山駅(福岡県東峰村)を過ぎると、筑後川支流の大肥川のほとりに出る。大雨で被害を受けたレールが撤去され、川の中央付近に残された橋脚だけが「物見やぐら」のように立っていた。

 JR九州はこれまでに(1)鉄道の復旧(2)一部区間で専用道を走るバス高速輸送システム(BRT)(3)一般道を走るバス-の3案について自治体と協議してきたが難航。約60カ所ある線路の被災部分の復旧工事は、ほとんど手つかずのままだ。

 被災した筑前岩屋駅(東峰村)でガイドをしていた元村役場職員の小野豊徳さん(55)は「このままでは村の活力が失われるばかり」と不安を募らせる。地域の「動脈」はこの先どうなるのか。着地点は見えない。 (写真と文・古瀬哲裕)

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