馬毛島買収、地権者と再合意 政府、抵当権抹消が条件

西日本新聞 一面 塩入 雄一郎 河合 仁志 湯之前 八州

 日米両政府が米艦載機の訓練移転候補地としている鹿児島県・馬毛島について、政府は29日、約160億円で買収することで地権者の開発会社と再合意した。1月に同程度の買収額で仮契約したが、同社の内紛で正式契約のめどが立たなくなっていた。

 関係者によると、再合意は正式な売買契約の条件として、島に設定された抵当権を開発会社側が抹消することを盛り込んだ。抵当権の抹消には会社側が債権者に債務を返済する必要があるため、政府は国が信用保証に関与するなどして同社の資金確保に協力することを検討している。

 移転が計画されているのは陸上空母離着陸訓練(FCLP)で、短距離で離着陸する「タッチ・アンド・ゴー」を繰り返す。現在は東京・硫黄島で行われているが、米側は部隊が拠点を置く山口県・岩国基地から約1400キロ離れ、遠すぎるとして移転を要求。両政府は2011年、岩国から約400キロの馬毛島を移転候補地とすることで合意し、防衛省は島のほぼ全域を所有する東京の開発会社と買収交渉を続けていた。

 防衛省は社内対立の解消を受け、10月下旬から同社との交渉を再開。トランプ米政権が在日米軍駐留経費負担(思いやり予算)増額を求める構えを強める中、進展を急いだ。抵当権抹消に政府が資金面で協力する意向を示し、抹消のめどが付いたことから合意に至った。

 馬毛島は広さ約8平方キロの無人島。12キロ東の鹿児島県・種子島では、移転に伴う交付金への期待と、騒音や治安悪化への懸念から住民の賛否が割れている (湯之前八州、塩入雄一郎、河合仁志)

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