離島から避難なお不安も 原子力防災訓練、3万9000人が参加

西日本新聞 佐賀版 津留 恒星

 九州電力玄海原発(玄海町)の重大事故を想定して30日に行われた原子力防災訓練には、事前に実施した屋内退避訓練を含めて県内の住民や防災機関関係者など約3万9千人が参加した。外国人の住民向けに英語で避難を呼び掛ける緊急速報メールを初めて送信したほか、離島からヘリコプターや船を使った避難訓練も実施したが、参加者からは不安の声も出ていた。

 玄海原発から約9キロに位置する唐津市の離島、馬渡島では、島民約120人が訓練に参加。島外避難もあり、住民6人が陸上自衛隊のヘリで島から約20キロ離れた同市の妙見ふ頭に停泊中の海上自衛隊護衛艦「いせ」に移動した。

 いせは艦内に放射性物質の除染設備がある。ヘリが市街地に着陸できない場合などに、洋上拠点としての活用が想定されている。

 午前11時20分、急患役の島民らを乗せたヘリが着艦。急患は艦内の医務室に運ばれた。次のヘリで着いた島民3人は、放射性物質の付着が確認され、艦内の除染室に移動。隊員から除染作業の手順を教わった。

 急患役で参加した浦丸博道さん(50)は「ヘリは初めて。スムーズに避難できて安心した」と話した。一方、搭乗人数が限られるため「全員の避難には時間がかかると思う。島には高齢者が多く、誰を優先するかなど事前に話しておかないと混乱する」と指摘した。

 訓練を視察した同市の峰達郎市長は「各離島のヘリポート整備を急ぐなど、避難の実効性を高めていきたい」と述べた。 (津留恒星)

佐賀県の天気予報

PR

佐賀 アクセスランキング

PR

注目のテーマ