シティ・ポップ、再評価の波 ソロデビュー盤のリミックスに脚光

西日本新聞

 日本のポップスを長年、けん引してきたミュージシャン伊藤銀次さん(68)。1970~80年代の日本で生まれた「シティ・ポップ」が海外でも注目される中、その黎明(れいめい)期の代表作の一つであるソロデビューアルバム「デッドリイ・ドライブ」(77年)があらためて脚光を浴びている。2017年にはリミックス音源を含んだ「デッドリイ・ドライブ 40周年記念デラックス・エディション」がリリースされた。

 「僕も今、Jポップシーンに身を置いていますけど、『デッドリイ・ドライブ』は今聴いても古い感じがしないですよ。今のJポップと聴き比べた時に違いが際立つ。歌謡曲の影響を全く受けずに、AORとか、当時の洋楽サウンドを取り込んでいましたから。デラックス・エディションは今、きちんとした形で残しておきたいと思って作りました。運良く、オリジナルのマルチトラックテープが見つかったんです。ボーカル、楽器ごとにすべてのチャンネルがありますから、新たにまたミキシングができた。そうして仕上げたリミックス音源と、オリジナル音源、新たに見つかった未発表の別テイクも含めて、2枚組の34曲になっています」

 福岡市の映画配給会社「九州シネマ・エンタープライズ」取締役で、ミュージシャンでもある緒方泰男さん(65)は「デッドリイ・ドライブ」のセッションメンバーとしてキーボードを担当。銀次さんの代表曲の一つ「こぬか雨」では、エレクトリックピアノ(エレキピアノ)の音色を生かして、イントロなどで細やかな雨音を表現した。

 「『こぬか雨』の(細かな雨音を表す)イントロは、彼(緒方さん)が現場で弾いて提案してくれた。彼がいなかったら、ああいう感じの曲にはならなかったと思います。『デッドリイ・ドライブ』は、彼をはじめ、若くみずみずしいメンバーとセッションを重ねて作り上げたアルバムなんです」

PR

芸能 アクセスランキング

PR

注目のテーマ