「我慢にも限度、バカ扱い」町議会だよりで執行部批判 波紋広がる

西日本新聞 ふくおか都市圏版 後藤 潔貴

 先月初めに発行された志免町議会の議会だより第91号が波紋を広げている。執行部の対応に反発した予算常任委員会が審査拒否した経緯などを事細かに報告。予算常任委の古庄信一郎委員長の報告は「我慢にも限度があり、議会、委員会および議員をバカにしている」などと激しく批判している。「驚いた」と目を丸くする町民がいる中で、6日から始まる12月定例会での論戦が注目される。

 議会だよりは、年4回、約2万1千部ずつ発行。町広報誌と一緒に、町内全戸と各事業所に配布している。内容は議会の議決事項や一般質問の質疑応答を中心に紹介するのが通例だ。

 ところが11月1日発行の議会だよりは、予算委に対する執行部の態度を不満とする古庄委員長が、執行部批判の内容を6ページにわたって掲載。前半では、9月定例会で予算審査を拒否した理由から、10月の臨時会で審査するに至った経緯までを報告した。古庄委員長は「議会でのやりとりを広く知ってもらう必要があった」と強調した。

 議会だよりによると、最近3年間は、予算の説明資料の不足や唐突な提案、記載漏れによる議案撤回などが繰り返され、そのたびに改善を要請してきたという。9月定例会でも納得できる対応がなされなかったため、「断腸の思いから」審査拒否に至ったとしている。議長に対しても議会運営の不手際を批判した。

 後半には、世利良末町長と丸山真智子議長の所見と謝罪を掲載。世利町長は「指摘を真摯(しんし)に受け止め、これまで以上に緊張感を持ち、町民の負託に応えたい」。丸山議長は「議長は議会の代表として、行政に対峙(たいじ)し、よりよい議会運営をしていきたい」などと述べたが、具体的な対応には触れなかった。

 古庄委員長は執行部に対して「数億円の予算の説明資料が紙1枚など、ありえない対応。議会軽視も甚だしい」と憤る。一方の世利町長は「説明資料は大量なものを分かりやすく1枚にまとめたつもり。次からは出せる資料は全て出す。決して議会軽視などではないことは分かってほしい」と話す。

 議会だより発行から1カ月。この間、町民対象に開いた議会報告会では、参加者から「臨時会を別に開催するなんて税金の無駄遣いでは」「二元代表制の議会の役割として、これからも行政のチェック機能を果たしてほしい」などと、議会対応に賛否両面から意見が出されたという。

 丸山議長は「一連の騒動が結果的に住民の福祉向上に役立てば」と話すが、50代の自営業男性は「感情にまかせないで、議会内で建設的に議論してもらいたい」と冷ややかだった。 (後藤潔貴)

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