教職員不祥事、最悪ペース 福岡県教委 懲戒11件、50代7人

西日本新聞 社会面 前田 倫之

 福岡県教育委員会が本年度、教職員を懲戒処分した件数は11月6日までに11件。その後も覚醒剤所持容疑や、高校の推薦入試を巡る受託収賄容疑での教諭の逮捕、修学旅行中の飲酒発覚と不祥事が続く。いずれも何らかの処分は避けられないとみられ、本年度の懲戒件数は10年間で最多だった2012、16年度の13件を上回る恐れが強く、「異常事態」との声も上がる。

 県教委の本年度の懲戒処分件数は既に昨年度の10件を1件上回る。内訳は、盗撮を含むわいせつ行為が5件、飲酒運転4件、勤務中の飲酒による「服務規律違反」が2件。世代別では50代が7件と最多で20代が3件、40代が1件。

 「考えうる対策はやっているつもりだが…」。県教委の担当者は肩を落とす。11月に覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで、同県大川市立中の教諭が逮捕された直後、県教委は市町村教委の教育長を集めた緊急会議を開催。県立学校の全教職員を対象とした緊急面談や研修など、再発防止策を進めるよう指導したばかりだった。

 これまで県教委は懲戒処分のたびに、事案の解説や留意点を全県立学校長に通知。朝礼や校内研修会での周知を求め「自分ごととして考えるよう指導してきた」(教職員課)という。ただ、「周知徹底できたか報告を求めると、業務負担増につながる恐れがあり、どこまで現場に踏み込むか悩ましい」(同)。今後、薬物などの恐ろしさを訴えるちらしを全教職員に配布予定だが、不祥事に歯止めがかけられるか不透明だ。

 不祥事の背景について、勝山吉章福岡大教授(教育学)は教員の多忙化を挙げ「教材研究したり、愚痴を言い合ったりする時間が削られ、現場に余裕がない」と指摘。「不祥事の要因を検証し、教員の不安を一つ一つ取り除く必要がある」と話す。 (前田倫之)

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