お兄ちゃん、伯父さん、おじちゃま、兄さん、寅(とら)ちゃん、寅…

西日本新聞 社会面 川原 隆洋

 お兄ちゃん、伯父さん、おじちゃま、兄さん、寅(とら)ちゃん、寅…。映画の主役にこれほど呼び名があるのも珍しい。「男はつらいよ」がスクリーンに帰ってくる。渥美清さんが世を去って23年。50作目の今回は過去のシーンを使いながら、一家のその後を描く。

 私が生まれた翌年始まり、映画館で見た最初の映画が寅さんだと胸を張りたいが、本当は「タワーリング・インフェルノ」で、2番目が父と見た「男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け」だった。以降、寅さんに会いに映画館に行った。マドンナの到着を待ちきれず「さっきから1時間も待っているのに、時計はまだ5分もたってないんだもんなあ」。恋心とはこういうことかと勉強もさせてもらった。

 昭和に始まり、平成、令和。新しい時代の年の瀬に寅さんに会える。「そうかい、あんたも苦労したんだねえ」。大勢の人がそのセリフを待っている。全国公開は27日から。 (川原隆洋)

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