「悲しくて悔しい」海外拠点の日本人NGOにも衝撃 中村哲さん銃撃死

西日本新聞 社会面 久永 健志 川合 秀紀

 アフガニスタンで4日、支援活動中の福岡市の非政府組織(NGO)「ペシャワール会」現地代表、中村哲医師が銃撃され死亡した事件は、氏と同じように海外を拠点にボランティア活動を続ける日本人NGO関係者にも衝撃を与えた。

 カンボジアの地雷撤去や被害者支援に取り組む「カンボジア地雷撤去キャンペーン」(CMC、本部・福岡市)の大谷賢二理事長(68)は「哲さんは福岡高と九州大の大先輩。私も国際NGOの仕事をしている縁もあり、敬愛していた」と話す。

 「哲さんは現地に入り込んで活躍しており、安全には気を使っていただろうに」と凶弾を怒りつつ「どんな状況でもぶれることなくアフガニスタンの人々に寄り添い『命の水』を送り続けてきた」と中村さんの偉業をたたえた。

 タイの首都バンコクのスラムに住み、住民の教育支援を長年続ける「シャンティ国際ボランティア会」のアジア地域ディレクター八木沢克昌さん(61)によると、銃撃の現場となったジャララバードには同会も拠点を置いている。「中村さんとやり方は違うが現場主義という志は同じ。今回の事件をきっかけに『危険な場所に行くべきではない』という風潮にならず、安全を考慮しながら支援は続けてほしい」と訴えた。

 ミャンマー国軍との紛争が続く少数民族の和平活動などに取り組む「日本ミャンマー未来会議」代表の井本勝幸さん(54)=福岡市出身=は「尊敬する先輩だった。『復興は自ら現地で体を張り、身をていしてやるのがミソだよね』と気さくに話してくれたことがあった。すごみを感じ、同じように危険な地域で動いていた私の背中を押してくれた」と振り返る。

 その上で「悲しくて悔しいが、現場の人間は皆、覚悟して活動している。中村氏の功績に日本人として誇りを持つべきだ」と語った。 (久永健志、バンコク川合秀紀)

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