合併自治体、特例切れ財政危機 大分・杵築は再生団体回避へ緊急策 

 大分県杵築市は6日、市の財政が著しく悪化しており、現状の歳出が続くと2023年度には国の財政再生団体に転落する恐れがあることを明らかにした。合併に伴う地方交付税の優遇措置(合併算定替え)の縮減による歳入の減少と歳出の増加が主な原因。20年度から人件費削減や組織のスリム化など緊急の財政対策に取り組み、年間10億円程度の歳出抑制を目指す。

 杵築市は05年に旧杵築市、山香町、大田村が合併し誕生。15年度をもって優遇措置は段階的に削減され、18年度の地方交付税は15年度比で3億7664万円減った。中学校や図書館の改築などの大型事業を短期間に集中したことも財政悪化に追い打ちをかけた。一般財源に占める義務的経費の割合を示す経常収支比率は18年度決算で100・9%と初めて100%を突破。適正水準とされる80%前後を大きく上回った。

 19年度当初予算は、市の貯金に当たる財政調整基金(18年度末残高31億7698万円)から13億7千万円を取り崩して対応したが、歳入の劇的な増加は見込めず、19年度当初予算と同程度の歳出が続くと年間約14億円の単年度赤字が蓄積し、基金は2年後に枯渇するという。

 市は22年度末に基金残高の10億円確保を目指す。20年1月から市長の給与を30%、副市長と教育長は20%カットし、職員給与の減額も市職員連合労働組合と交渉中。20年度からは現在の32課を25課に統廃合し、課長ポストを減らすことで役職手当を圧縮する。233人いる臨時・嘱託職員は34人減らす。

 市主催のイベントや啓発事業は原則、廃止・休止を前提に見直す方針で、今月中に緊急財政対策を策定するという。

 財政再生団体になると、予算編成や起債は国の管理下で行われる。公共料金引き上げや、自治体独自の事業や補助金の廃止などが迫られ、行政サービスが低下、住民生活に多大な影響が出る。現在は北海道夕張市のみ。 (稲田二郎)

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