福岡市・天神にこんな5階建てビルがある

西日本新聞 社会面 木村 貴之

 福岡市・天神にこんな5階建てビルがある。中華料理店ともつ鍋専門店の2店で各階をシェアし、リレー営業で昼夜をつなぐ。連携は40年を超え、ともに大勢の常連客を抱えるが、天神では再開発が加速。このビルも高層ビル建設計画区域内にあり、常連の一人として今後が気になる。

 昼営業の中華店は創業60年超の老舗で、看板はちゃんぽんと皿うどん。夜営業のもつ鍋店は水炊き風もつ鍋を世に広め、博多名物に育てたとされる。もつ鍋のシメの定番・ちゃんぽんも発祥したとか。ともにおいしくて安い割に、ボリューム満点の庶民派。まさに“味の記憶遺産”だ。

 再開発はスクラップ・アンド・ビルドを進めて街並みを更新するが、慣れ親しんだ街の記憶は簡単に更新できるものではない。天神には味の名店が多く、再開発で困惑する店や客は少なくない。街に染み込んだ味を守る。そんな人情味のある再開発であってほしい。(木村貴之)

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