そろばんのシーンでは緊張 映画「決算!忠臣蔵」主演 岡村隆史さん

西日本新聞 坂本 沙智

 公開中の映画「決算!忠臣蔵」は、歴史的に有名な討ち入り事件を題材に、限られた予算の中で仇討を果たそうとする赤穂浪士たちの苦労を描いた時代劇コメディーです。赤穂藩の金銭出納を担当する“そろばん侍”の矢頭長助を演じたのが岡村隆史さん。大石内蔵助役の堤真一さんとともにダブル主演を務めています。

 -勘定方の矢頭長助は、赤穂藩が取りつぶされる中でも冷静に残務整理します。役を演じる上で、苦労した点は。

 ★岡村 僕は芸人で、役者ではないので、とにかく皆の足を引っ張ったらあかんと思って挑みました。役に入り込むというよりは、監督に作り上げてもらうようにしました。セリフは普段話す関西弁だったので、困りませんでしたが、そろばんをはじくシーンは緊張しましたね。昔のそろばんの玉は、上段が二つ、下段が五つあって、今とは違うので苦労しました。

 -子どもの頃に、そろばんを習っていたそうですね。

 ★岡村 ほんまに嫌いでした。隣町の塾に行ってたんですが、友達もできず、苦痛な時間でした。映画の撮影が始まる前に、役作りとして練習したんですよ。先生が「願いましては~」って言うたびに、そろばん塾に通わされている時を思い出しました。

 -長助は、大石内蔵助からの提案に「お金がない」と拒否したりします。ご自身と共通する点は?

 ★岡村 お金に関しては慎重な方なので、そこは共通していると思います。車を買い替える時とか、高額な買い物は必ず父に相談するんですよ。

 -映画の見どころは。

 ★岡村 忠臣蔵といえば、誰もが知る有名な話です。時代劇を代表する英雄が、金の使い方に悩み、出費に振り回される様子は今まで見たことないでしょう。テレビでも制作費が削られるようになりましたが、現代の社会にも通じる部分が面白いと思います。

 -そのテレビを取り巻く環境は、大きく変化しています。

 ★岡村 たった5分のシーンのために、何千万円もかけて撮影するバラエティー番組は、減りましたね。昔は、がむしゃらに体当たりの芸をやってきましたが、規制もきつくなってきた。一時期は、そんなんじゃ面白くないと逆らっていましたが、ルールの中で時代に合わせてやっていかないといけないと思います。僕も、もうすぐ50歳なので、求められなくなっているとも思いますが。

 -お笑いも変化していると思いますが、心掛けていることは。

 ★岡村 漫才でも4分間の中で、どれだけボケを入れていくかが勝負みたいになってますよね。お笑いは間や振りが大事ですが、あまり長いとすぐにチャンネルを変えられてしまう。テレビはスピード感は大事ですが、ベテランからは若手がワーワー言うてるのに、ついていかれへんという声も聞きます。僕は、思い付いた面白いことをできるだけ言って、編集してもらうように心掛けています。数打たないとって感じですね。

 -今後の目標は。

 ★岡村 ずっとテレビに出演し続けたいですね。あと20年ぐらいは、しがみついてやろうと。今は、視聴者が減っていると言われています。でも、僕はずっとテレビで芸をしてきたし、だからこそ今回の映画にも出演することができた。テレビとともに、命を全うする覚悟です(笑)。

 -福岡の印象は。

 ★岡村 お笑いコンビの博多華丸・大吉が同期なので、福岡でのイベントに呼んでくれます。打ち上げに気合が入っていて、必ずおいしいご飯と酒ばかりなので、福岡は良い思い出しかないです。2人に紹介してもらったスパゲティ、うなぎ、モンゴル鍋の店はどれもおいしかった。いずれ自分の行きつけの屋台をつくりたいです。

 -休日にやりたいことは。

 ★岡村 海外旅行で、暖かい南の島に行きたいですね。雪山のスノボも好きですけど。ただ、NHK大河ドラマの出演が決まって忙しくなりそうなんで、たき火だけでもしたいです。キャンプ用品を買ったんですが、なかなか行けてなくて。火を見るだけでもええかなと。 (文・坂本沙智、写真・大月崇綱)

 ▼岡村隆史(おかむら・たかし) 1970年生まれ、大阪府出身。90年に矢部浩之とお笑いコンビ「ナインティナイン」を結成。数多くのテレビやラジオ番組に出演する。映画「無問題」や「てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~」で主演を務めるなど、俳優としても活躍する。

PR

芸能 アクセスランキング

PR

注目のテーマ