【アフガンの地で 中村哲医師からの報告】「緑の大地計画」飛躍

 4月、インダス川全域で増水が始まった。支流・クナールの大河にも雪解けの濁流が押し寄せる。間もなく酷暑の到来だ。遊牧民たちが高地へ移動し、小麦が黄金色に色づき始める。

 小麦の収穫量は熟成前に与える水の量に大きく左右されるため、この時期に最も水争いが頻発する。わがマルワリード用水路も思いきり送水量を上げ、各村にくまなく行き渡るよう配慮した。例年なら川の水位を見て十分な取水ができるように多大な努力が要った。

 だが今年3月、2年をかけて対岸の取水口と連続する河道全面堰(ぜき)上げが成り、積年の懸案を払拭(ふっしょく)した。堰幅505メートル、敷き詰めた石の面積2万5千平方メートル。昨年の記録的な大洪水にも耐え、強さが実証された。私たちの提唱する「安定灌漑(かんがい)」が技術的に不動の基礎を得て、一連の取水システムが確立。「緑の大地計画」は大きく飛躍した。

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