簡易トイレ、ソファ…高速道路の落下物に苦慮 1-11月事故72件 県警

西日本新聞 佐賀版 野村 有希

 簡易トイレ、ソファ、タイヤ…。高速道路での落下物の対応に佐賀県警高速隊が苦慮している。落下物が原因となった事故は1月から11月までに72件で、前年同期比で8件増加。人身事故に発展したケースもあった。落下物に衝突して事故を起こした車の運転者が過失責任を問われることもあり、県警は「積載物が落下しないよう固定してほしい」と呼び掛けている。

 県警高速隊が回収した落下物は、脚立やベニヤ板などの建設作業用品が多く、タイヤのバースト片やバンパーなど自動車部品も目立つ。1日2、3件は落下物の通報があるという。

 落下物が原因となった事故は2018年に76件発生。今年は前年を上回るペースで、落下物との衝突で発生した人身事故も起きた。

 2月、長崎自動車道路下り線の鳥栖ジャンクション付近で、60代男性の車が走行していたところ、落ちていたシートが車輪に巻き付いて急停車。その弾みで60代男性と同乗の妻が膝を車内にぶつけ、軽いけがを負った。

 高速道路の落下物に衝突し、事故を起こした場合、誰が責任を負うのか。損害保険大手の損保ジャパン日本興亜(東京)によると、落下物に衝突して車両を破損した場合、落とし主が判明しなければ、運転者の自損事故とされ、自らの車両保険を充てることになるという。

 落下物を避けようとして他の車に衝突するなど第三者に被害を与えた場合も、落とし主が見つからなければ、前方不注意としてぶつかった運転者の過失となることがあるという。

 年末年始にかけて高速道路の通行量が増え、落下物が多くなる可能性もある。県警高速隊の大屋隆副隊長は「高速道路で事故を起こしたら、無理に走行を続けず、車を路側帯に寄せて安全を確保し、発煙筒で後続車に危険を知らせるとともに警察に通報してほしい」と話している。

 

寒波到来前に事故想定し訓練 高速隊など

 路面凍結や積雪による 車のスリップ事故が 多発するシーズンを前に、高速道路での 車両事故を想定した訓練が6日、佐賀市大和町の佐賀大和インターチェンジ(IC)近くであった。

 県警高速隊と西日本高速道路(NEXCO西日本)が事故車両の処理や交通規制の手順を確認した。

 訓練は、長崎自動車道を走行していた軽自動車がスリップし、防護柵に衝突した後、走行車線に停車したと想定。警察官やNEXCO西日本の職員が、発煙筒をたいて後続車に事故を知らせ、旗を振って誘導する練習をした。

 高速隊は「今冬は前の年より冷え込むと予想されている。路面凍結や積雪時は、スタッドレスタイヤやチェーンを装着してほしい」と呼び掛けている。(野村有希)

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