北朝鮮「重大実験に成功」 ICBMエンジン燃焼か

西日本新聞 国際面 池田 郷 田中 伸幸

 【ソウル池田郷、ワシントン田中伸幸】北朝鮮の国防科学院報道官は8日、北西部東倉里の「西海衛星発射場」で7日に「非常に重大な実験」を成功させたと発表した。朝鮮中央通信が伝えた。実験内容は不明だが、米国本土も射程に入る大陸間弾道ミサイル(ICBM)のエンジン燃焼実験との見方がある。北朝鮮が「年内」としている非核化交渉の期限が迫る中、米朝の駆け引きが激しさを増している。

 北朝鮮側の発表を受けてトランプ米大統領は8日、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が米国に敵対的行動に出るなら「全てを失いかねない」とツイッターでけん制。金英哲(キムヨンチョル)党副委員長は9日の談話でトランプ氏を「忍耐力を失った老人」と非難し、米側が年末までに打開策を示さなければ「米国の安全への脅威は増大し続ける」と警告した。

 国防科学院報道官は実験について「(北朝鮮の)戦略的地位をもう 一度変化させる 上で重要な効果を持つだろう」と 強調。党中央委員会は今月下旬の総会で重大問題を 討議するとしており、実験は年内の期限をにらみつつ米側を揺さぶる狙いがあるとみられる。

 米国の核・ミサイル問題専門家ジェフリー・ルイス氏は、7日と8日に撮影した衛星画像を比較して、エンジン実験施設の周辺に燃焼実験による噴射で土が吹き飛ばされたような跡があったと指摘する。

 ICBM用の固体燃料エンジン燃焼実験だったとすれば、 液体燃料よりも発射までの 時間が短縮できるため、奇襲能力が高まるとされる。米韓の 専門家の中には、弾頭部分の耐性実験、「衛星運搬ロケット」用の液体燃料エンジン燃焼実験だったとの見方もある。

 エスパー米国防長官は8日放送のFOXニュースで「私たちは米軍を動かす準備ができている」として、挑発を 強める北朝鮮に自制を求めた。 一方、トランプ氏は今回の 北朝鮮の実験について 記者団に「正恩氏は 私の選挙の妨げになるようなことを 望んでいないだろう」とも述べ、良好な関係が維持されているとアピールしている。

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