旧唐津街道800メートルを歩く 福津市畦町 宿場町 歴史を再発見

西日本新聞 ふくおか都市圏版 床波 昌雄

小さな蚕博物館、私設水族館

 江戸時代、唐津街道の宿場町だった福津市の畦町。今も往時の面影を残すが、宿が並んだ約800メートルの通りは、今では博物館や水族館があるおもしろい町並みとなっている。今年10月に畦町宿保存会が作ったまち歩きマップを手に町を散策した。

 ガイドしてくれたのは、東福間中の1年生24人だ。生徒は総合学習の時間を使い、福津市観光ボランティアガイド(末広公香代表)の指導で事前に畦町を訪れ、名所や旧跡を学習していた。その発表会を兼ねて、先月28日に地元の人たちを案内したのだ。記者も同行させてもらった。

 保存会などによると、畦町村に宿場町が設置されたのは1642(寛永19)年。宗像市の赤間宿と古賀市の青柳宿の間が4里(約15・6キロ)と距離があったため、中間点に休息の場として宿駅が置かれたという。

 通りの西側から古い町並みを眺めながら歩き、案内されたのが「世界一小さな蚕博物館」だ。大正期から戦前まで農家の副業として盛んだったのが養蚕業で、畦町でも7割ほどの農家が養蚕組合を結成して養蚕を営んでいた。博物館は大正期(推定)の建築で、カイコの幼虫(ケゴ)を入れる容器を薫蒸消毒して無菌化する施設を、うまく再利用したようだ。赤れんが造りの建物には大きな幼虫の模型や糸引き車があり、壁にはカイコの一生を記録した写真パネルを展示している。「一個の繭から1500メートルの糸が取れます」と男子生徒が説明する。

 通りの東側には、近くを流れる西郷川などの淡水魚を集めた私設水族館「魚見屋」がある。古賀市から畦町に移り住んだ福祉施設職員、渋田正嗣さん(49)が手作りして、2016年にオープン。大小16の水槽にカマツカやドジョウなど約20種類の淡水魚と、3種類のカメを展示している。

 町の中ほどにある「お祇園様」(須賀神社)境内の池には絶滅危惧2類のカスミサンショウウオや準絶滅危惧のアカハライモリなど貴重な生物が生息する。渋田さんは「貴重な自然が残っていることを次の世代に伝えることがわれわれの務め。子どもたちが古里の川に親しみを感じてくれたら」と話す。

 ウオーキングマップのお勧めAコースは約2キロの35分、Bコースは約2・5キロの40分。いろいろな発見があるまち歩きが楽しめるようになっている。

(床波昌雄)

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