そのスキンケア、実は「ざんねん」かも?専門家が教える効果的な方法とは?

西日本新聞

 子どもに大人気の「ざんねんないきもの事典」シリーズ。思わず突っ込みたくなるような「ざんねん」ないきものを、クスッと笑えるイラストと解説、プロフィール、そして「ざんねん度」で表している本だ。

 本書は、スキンケアをテーマにそのパロディのように話題が展開していくのが印象的。インパクトのある大きなイラスト付きの「ざんねんなスキンケア」の解説が47項目並び、さらには「ざんねん度」や「脱ざんねん」方法までちゃんと示され、本家と同じようにシンプルで親しみやすい構成になっている。

 ただし、本書の「ざんねんを採取」している著者は皮膚科専門医である。そのため、皮膚の構造や機能についての豊富な知識と科学的根拠をもとに、正しいスキンケアの方法をきちんと、しかも分かりやすく教えてくれる。したがって、美容に敏感な大人にとって想像以上に実用的な内容なのだ。

 本書でいうところの「ざんねん」とは、インターネット上やSNSなどにあふれる誤った情報やとんでもない情報を信じ込んで行っている、間違った、あるいは効果がないスキンケアのこと。例えば、「ヒルドイド」という、皮膚科で処方される薬が「シミ・シワ」に効くとして話題になったことがある。しかし、これは正しくは乾燥肌の改善に効果がある薬であり、シミやシワが消せるものではないのだ。また、敬遠されがちな「ステロイド剤」の本来の使い方、ニキビの正しい治し方など、口コミや思い込みから、今までむしろ逆効果の対処が当たり前と思っていたことの多さに驚く。

 実は本書では、プラクティス(練習)やコラムのページが設けてあり、より詳しい図やデータによる解説まで掲載されている。特に、「セラミドの種類と特徴」、「体の部位によって違う成分の吸収率」などは興味深い。また、ハイドロキノンやアルブチンなどのよく耳にする美白成分が、シミの原因となるメラニン産生過程のどの部分を抑制するのか、といった説明は有益な情報だろう。化粧品選びの参考になりそうだ。

 その他に、アウトドア時に行うべきケアや、食べ物と肌との関係についての情報、肌トラブルの際の正しい対処方法、髪や爪、頭皮などのパーツケアなど、知っておきたい肌ケア法が幅広く網羅されている。楽しく読みながら正確な情報が気軽に手に入る、実にユニークな一冊だ。

 

出版社:学研プラス
書名:皮膚科専門医が見た! ざんねんなスキンケア47
著者名:安部正敏
定価(税込):1,300円
税別価格:1,430円
リンク先:https://hon.gakken.jp/book/2380108700

西日本新聞 読書案内編集部

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