人見知りでも気持ちが伝えられる!元なでしこ丸山桂里奈の「謎手紙」が話題に

西日本新聞

 本書は「謎手紙」を扱っている。一読して、いまの時代にピッタリだなと思った。理由は2つ。1つは、SNSなどでギスギスしがちな社会で、このようにホッコリさせてくれるものが貴重であること。もう1つは、コミュニケーションなどで悩んでいる人はみんな実践すればいいのにということ。実際、編集者の方にもそうした意図があるらしく、後半にはハウトゥのコーナーもある。

 では、そもそも、「謎手紙」とはなんなのか。これは著者である元なでしこジャパンの丸山桂里奈が日々実践している手書きの手紙のことだ。現在はタレントとして活動している彼女は共演者に駄菓子を差し入れすることを習慣にしている。そのとき、付箋を添えて、メモ程度のメッセージを贈る。これは彼女にとっては「手紙」なのだが、受け取る側は内容が「謎」なので、「謎手紙」と呼ばれ、共演者たちの間で話題になっているものだ。

 実際の文面はこんな感じである。
「いつもドラム管を通じて横目で見てます☆梅雨なので食パンにしました!背後は大丈夫ですか?」
「先日、大阪ではご一緒とても嬉しく歯が全部抜ける勢いでした~ 本日、雪がチラつき隠れてますが太陽も走てきてほしいもんです」

 この短い文面の中で何ヵ所ツッコミを入れられるんだというような内容だが、結局、意味は分からない。それでいて、相手を気遣っている感じは伝わってくる、まさに「謎」な手紙である。本書では、有吉弘行や山里亮太(南海キャンディーズ)ら、贈られた芸能人からの返事も載っていて、それに対し、さらに著者がコメントをつけているが、これまた意味が分からない。しかし、炎上だのコンプライアンスだの、人間関係にまつわるストレスが多い昨今、彼女の人柄に癒される人も多いはずだ。

 実は、彼女自身は明るい印象とは裏腹に人見知りで、話していても気持ちがうまく伝えられないのだという。手紙だったら自分らしくいられるからと、学生時代からこの習慣を始め、タレントになってからも、自分を知ってもらうために続けているとのこと。そのあたりの事情は後半のインタビューで語られている。これなら一般人でも、友達や上司相手にすぐに実践でき、自分をより知ってもらうためのきっかけ作りになりそうだ。

 

出版社:中央公論新社
書名:丸山式「謎手紙」のススメ
著者名:丸山桂里奈
定価(税込):1,210円
税別価格:1,100円
リンク先:http://www.chuko.co.jp/tanko/2019/11/005248.html

西日本新聞 読書案内編集部

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