腰痛緩和装具で起業 佐賀大生らが共同開発

西日本新聞 佐賀版 金子 晋輔

 佐賀大理工学部4年の山城佑太さん(22)=福岡県筑後市=が今夏、機械設計会社「山城機巧」(佐賀市)を設立し、同部の中山功一准教授(41)らと共同開発した腰痛緩和の装具「フワット」の改良に取り組んでいる。独創性や意欲的な試みが評価され、同大認定ベンチャーの第1号に。ふるさと納税を活用した県の起業家支援の対象にもなり、今月2日から改良資金を募っている。

 山城さんは筑後市出身。中学生のころから、祭りの灯籠を手作りするなど工作が好きだった。佐大入学後は佐賀市内の作業場に通い、3Dプリンターを駆使して車の模型などをつくっている。

 その作業場で、中山准教授と出会った。椎間板ヘルニアに悩んでいた中山准教授が装具を発案。「同じ悩みを抱えている人は多い」。山城さんは二つ返事で応じ、開発に乗り出した。

 2017年から1年ほどかけて完成したのは、金属製のフレームにベルトが付いた装具「フワット」。コルセットのようにベルトをあばら骨付近に巻いて椅子に座ることで、上半身がフレームに支えられ、体の重みが骨盤に直接伝わらず、腰痛が和らぐ仕組みだ。

 今年4月にインターネット上で販売を始めると、約100人の注文があり、約300万円を売り上げた。「ニーズがある」と自信を深めた山城さんは8月に山城機巧を立ち上げ、同大の認定ベンチャーとなった。

 10月には県のコンテストで高い評価を受け、総務省の「ふるさと起業家支援プロジェクト」を活用した県の起業家支援を受けることが決定。今月2日から来年2月28日まで、ふるさと納税の仲介サイト「ふるさとチョイス」を通じ、装具の改良資金100万円を目標に募っている。

 今のところ、装着できる体型が限られており、定価は3万6千円。誰でも使えて、安く手に入り、持ち運びもできるように改良に取り組んでいる。

 山城さんは「フワットを多くの人に知ってもらい、腰痛に悩む人を助けたい」と話す。モットーは「7割は人の役に立つ物を作り、3割は役に立たなくても自分の作りたい物を作る」。開発者の好奇心を忘れずに、社会貢献するつもりだ。(金子晋輔)

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