5年連続で優れた観光施設 追悼祈念館、祈る場に定着

西日本新聞 長崎・佐世保版 華山 哲幸

 世界最大の旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」が優れた観光施設として認める「エクセレンス認証」に、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館(長崎市平野町)が5年連続で選ばれた。長崎原爆資料館で被爆の実相を学んだ上で、隣接する祈念館で犠牲者を悼み、平和を祈るというスタイルが定着しつつある。担当者は「両館を結ぶコンセプトが広く知られるようになったためではないか」と分析する。

 サイト利用者が投稿する5段階の評価や、口コミなどを基にサイト運営者のトリップアドバイザーが決定する仕組み。サイトに掲載されている全世界830万施設のうち、選ばれるのは1割。国内では1856施設が5年連続で選定されている。

 2003年7月に国が建設した祈念館は地下1、2階に追悼の空間や被爆者の手記を閲覧できるコーナーが広がる。地下に下りる階段の入り口には、被爆者が求めた水を意味する「水盤」が配され、周囲には常緑樹のシラカシが植えられている。「日常」と「追悼の場」を切り離し、厳粛な雰囲気を醸し出す。

 地下2階の「追悼空間」には、これまでに亡くなった18万2601人の名前が刻まれた原爆死没者名簿がある。被爆者が亡くなれば、その名はここに奉安される。ガラス張りの天井を見上げた先には、原爆がさく裂した爆心地上空500メートル地点が見える。

 修学旅行で訪れた福岡県久留米市立青木小6年の松田芽奈さん(12)は「亡くなった人たちに安らかに眠ってほしいと思った」と語った。

 同館の18年度の来場者は国内外からの13万9千人で過去最高だったが、まだ原爆資料館の約70万人には及ばない。黒川智夫館長は「外国人観光客にも呼び掛けてもっと知名度を高めたい」と話す。 (華山哲幸)

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