犯人の心を現場で読む 心理鑑定の安木博臣さん 科捜研のリアル❺

西日本新聞

 Q 事件への関与を否認する容疑者。切り札「うそ発見器」の出番が来た。捜査員の質問に大きく振れる装置の針-。刑事ドラマでよく目にするけど、本当に使っているんですか?

 「使っています。ただ、『うそ発見器』は俗称で、そんな名前の機器は警察にはありません」。福岡県警科学捜査研究所の文書心理科の安木博臣さん(57)が「あなたの特命取材班」通信員の質問に答える。

 実際は「ポリグラフ検査」と呼ばれ、「うそを見つける目的ではなく、あくまで記憶の検査。現在は改良されデジタル化されているため、実際には針は振れませんよ」とほほ笑む。

 検査では、犯人だけが知っている事件の記憶の有無を、汗や脈拍、呼吸など生理反応の変化を測って判定する。安木さんはこの道25年超の心理鑑定のプロだ。

 依頼されるのは、否認している容疑者がほとんど。殺人や放火など凶悪事件も少なくない。科捜研の多くの部署は、鑑識が集めた資料を研究所内で鑑定するが、「現場には可能な限り行きます」と安木さん。「鑑識とは違う、心理鑑定の〝目〟で犯人の心情を読みたいから」

 センサーを容疑者の腹部や指先に取り付け、生理反応を測定する。昔のドラマのように頭には取り付けない。以前は針が振れてインクが波を描いていたが、県警でも15年前にデジタル化され、データはパソコンに示される。

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