クラシック鑑賞500回 毎月1回の田川レコードコンサート

西日本新聞 筑豊版 大塚 壮

 田川市で毎月第3木曜日の夜開かれるクラシック音楽の鑑賞会「田川レコードコンサート」が19日、500回を迎える。1977年の初回から42年。スタート時から主催する同市の秋元和眞さんと中畑美穂さん=ともに(68)=は「毎回、あと2回という思いで聴いてくれる人がいる限り続けたい」と話している。

 川崎町出身の秋元さんは、父親が中学校の音楽教師だった影響で子どもの頃からクラシックが好きだった。高校卒業後、田川市の時計店に勤めていた時、中畑さんや当時田川構内タクシー支配人だった故千葉実さんら音楽愛好家と出会う。77年3月、「ベートーベン没後150周年の記念に」と千葉さんの自宅で鑑賞会を開いたのが始まり。以降、市図書館で毎月第3木曜午後7時から定期開催してきた。

 高度成長期後、ステレオを持つ若者が増えたが、自宅でクラシックを聴く人は少数派だった。そんな時に呼びかけた定期鑑賞会は周囲から「保守反動」とからかわれることもあったが、みんなで同じ音楽を聴く喜びも知った。

 レコードコンサートと呼び続けるが、80年代後半からはCDになった。会場も図書館から市民会館、現在は市美術館に移った。

 秋元さんも91年から筑紫野市に移り、コーヒー専門店を経営。長く一緒に活動した3歳年下の三井セメント社員だった中村宏朗さん=現在は東京在住=は、田川市内にあった寮の仲間に広めた。1歳で罹患(りかん)したポリオ(小児まひ)の影響で松葉づえが必要な秋元さん、転勤族で市外生活が長かった中村さんは、毎月1回、鑑賞会のために田川に通った。42年間変えなかった参加費は資料代300円。台風や雪の日以外に中止したことはない。聴くCDのほとんどは2人が提供。

 みんなで同じ音楽を聴いて感想を語り合う。「コミュニケーションも含めてコンサート。そんな時間を大事にしたい」。秋元さんは、妻美智子さん(67)とも鑑賞会で知り合った。

 500回目は、19日午後7時から市美術館で、「フィガロの結婚」を漫画化したDVDとモーツァルトのバイオリンソナタのCDを予定。 (大塚壮)

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