【きょうのテーマ】わらべ歌でみんな笑顔 こだまこども合唱団を取材

西日本新聞 こども面

 みんなが仲良くなれる楽しい遊び付きの歌ってな~んだ? 答えは、わらべ歌。こども記者4人が「こだまこども合唱団」(福岡県宮若市)を取材し、わらべ歌の魅力を探りました。

【紙面PDF】きょうのテーマ=わらべ歌でみんな笑顔

 合唱団の団員は、宮若市内や周辺の小学生を中心に18人。練習場所に行くと、さっそく指導する加護ひかり先生(50)が「それではみんなで遊びましょう」と呼びかけた。まずは「花いちもんめ」。2グループに分かれ、じゃんけんでメンバーを取り合う遊びだ。じゃんけんのかけ声は「じゃんけん ぽっくりげた ひよりげた」。最後の「た」に合わせて手を出す。いつも使う「さいしょはグー」ではないので、少しとまどった。

 大なわを飛びながら遊ぶ「ゆうびんやさん」でもびっくりした。私たちが知っている歌詞とちがったからだ。作詞作曲者がいないわらべ歌は、こどもが遊ぶ中で自然と生まれたとされる。「全国のお宮で芝居をする人や旅人などが伝えたと言われている。楽譜もテレビもないので、人の口から口へと直接伝えられた」と加護先生。地域によって歌詞やイントネーションも少しずつちがうそうだ。

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 ポロンポロン。加護先生のピアノの音がすると、部屋のあちこちにいた団員たちがすっと集まり自然と「若宮のわらべうた」が始まった。6曲続けたメドレーで、歌に合わせてボール、お手玉、なわとび…と遊び道具も次々と変わった。どの歌も宮若市の若宮地区のお年寄りたちから団員たちが直接教えてもらったという。合唱団が地域のわらべ歌を大切に受け継いでいると感じた。

 団員たちにわらべ歌のどんなところが好きかを聞くと、「歌いながら友達と楽しく遊べて、ルールもかんたん」「小さい子からお年寄りまでみんなで歌える」などと教えてくれた。

 合唱団は熊本地震から4カ月後、熊本県益城町の避難所をおとずれた。歌を聞いた被災者から「ありがとう。明日から生きていける」と声をかけられ、歌の力を感じたという。団員たちは「歌で人を笑顔にしたい。だから心を込めて歌いたい」と夢を語ってくれた。

 若宮地区のわらべ歌などが入った合唱団のCDが来年4月までに完成予定だ。合唱団では地域の祭りや敬老会などに出向き、わらべ歌以外にも手話や韓国語の歌なども発表しているという。合唱団の歌でたくさんの人が笑顔になってほしい。

 ●小さい子も歌いやすい 文化や歴史つまっている

 こだまこども合唱団の加護ひかり先生に話を聞いた。加護先生は中学1年で出身地・奈良の合唱団に入り、音楽大学では声楽を学んだ。2007年にこだまこども合唱団をつくり、宮若市に伝わるわらべ歌を集める活動もしている。

 わらべ歌は、小さい子も歌いやすいのが特徴。三つの音だけで歌える歌もある。例えば「♪いちじく(一) にんじん(二) さんしょ(三) しいたけ(四)…」という数え歌。加護先生は「収穫へのありがたさも感じられるし、うきうきするでしょう」と楽しそうに歌ってくれた。

 子どもが遊ぶ中で自然に生まれたわらべ歌には、地域の文化や歴史もつまっている。加護先生は「そんな歌がずっと歌い継がれてきたのはとてもすごいこと」。歌いながらボールやなわとびで体を動かし、友達と協力することを覚えられるのもわらべ歌ならでは。私たちも友達とわらべ歌でたくさん遊びたくなった。

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