喫煙室に分煙、浄化装置計画 長崎市議会棟

西日本新聞 九州+ 徳増 瑛子

“忖度”で予算案計上、無駄遣い?

 長崎市は議会棟内に喫煙専用室を設け、たばこの煙を吸引する分煙機と、空気浄化作用がある光触媒をコーティングした発光ダイオード(LED)照明を整備する計画だ。法改正に伴い来年4月以降、条件を満たさなければ屋内で喫煙できなくなることへの対応策だが、実は既に条件を満たしており装置は不要。より「清浄」な空気とするのが目的という。予算措置は果たして「正常」だろうか。

 「(装置を付けなくても)条件を満たしているとは知らなかった」。あるベテラン議員はこう話す。現在は各会派の部屋などで自由に喫煙しているが、引き続き喫煙できるようにするためには喫煙専用室に装置を整えないといけない、と考えていたという。

 改正健康増進法の施行に伴い今年7月から病院や官公庁など公益性が高い「第1種施設」は禁煙となった。一方、飲食店やホテルなど多くの人が出入りする「第2種施設」では、一定の措置を講じた喫煙専用室での喫煙が可能だ。条件は煙が室外(廊下など)に漏れない、屋外に排気される-など。

 長崎市議会は第2種。各会派代表は来年4月以降、議会棟2階の一室を喫煙専用室として使うことと改修が必要であれば予算を付けることで合意している。

 「誤解」を生んだ原因は執行部の説明不足にある、と議会事務局は考える。喫煙専用室を予定する部屋には換気扇があるため既に条件を満たし、新たな装置を付けなくても喫煙が可能ーとの説明は、議会側にはしていない。執行部はより「適切な喫煙所」とするために整備を決めたという。

 40人いる議員のうち、喫煙者は十数人。加えて2022年度には新市庁舎が完成する予定で、せっかくの装置も2~3年しか使えない。

 市は開会中の市議会定例会に関連費74万7千円を含む補正予算案を提案。議会の一部には「税金の無駄遣いの典型。執行部がきちんと説明していないのは、忖度(そんたく)だ」との声もあるが、10日の市議会総務委員会では補正予算案を賛成多数で可決した。13日の最終本会議の審議が注目される。 (徳増瑛子)

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