安静時の動悸が心配 心房細動か?生活習慣整えて

西日本新聞 医療面

 激しい運動をしていないのに急にドキドキと動悸(どうき)がすることがあります。心臓の病気ではないかと心配です。検査や治療の方法を教えてください。 (佐賀市、50代男性)

佐賀県医療センター好生館 循環器内科部長 江島 健一さん

 安静時でも動悸がするのは、不整脈の一種「心房細動」の可能性があります。高齢者、高血圧や肥満などの生活習慣病の人に多く見られます。有病率は80歳以上の男性の4・43%、女性は2・19%。国内の患者数は2020年に97万4千人、30年には100万人を超えると推測されます。

 患者によって「脈が速く感じる」「脈が不規則になった」など症状の訴えはさまざま。24時間心電図で検査します。ただ、自覚症状がない時に心電図を記録しても不整脈を検出できないことがあります。その場合、症状がある時に携帯型の心電計を胸に押し当てて記録します。

 心房細動ならば心臓に血栓ができやすくなるため、治療が必要です。心房の収縮力が弱まってできた血栓が脳に流れると脳の血管が詰まり、脳梗塞を引き起こす危険があります。脳梗塞の経験者、高血圧や糖尿病の人は注意しましょう。

 脳梗塞予防には薬を飲んで血栓をできにくくする「抗凝固療法」を行います。胃潰瘍や大腸がんなど出血しやすい病気がある場合、血が止まりにくくなって重症化するリスクもあるので気を付けてください。

 心房細動の治療には抗不整脈薬を用います。ただ、長期服用すると効き目が悪くなる上、心機能を弱めるなどの副作用も分かってきました。

 そこで、患者の負担が少ない「カテーテルアブレーション」という治療が普及してきました。心房細動は肺静脈から異常な電気信号が左心房に伝わることで起こります。太ももの付け根から血管内にカテーテルを入れ、左心房につながる肺静脈の出口周辺を高周波電流で焼いて壊死(えし)させ、異常な信号が伝わらないようにします。

 ただ、こうした治療がゴールではありません。肥満や喫煙、過度の飲酒、ストレスなどが影響するため、再発しないよう生活習慣を見直すことが大切です。

 (佐賀市)

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