カブトガニ幼生、大切に育てて 伊万里高生が牧島小児童に贈る
伊万里高の理化・生物部の生徒が6日、カブトガニの幼生を伊万里市の牧島小の児童に贈った。繁殖地として国の天然記念物に指定されている同市多々良海岸で採取した卵をふ化させたもので、児童らは幼生を育て来年夏に同海岸に放流する。
伊万里市内の小学校、中学校、高校の一部が共同で取り組む保護活動の一環。牧島小は多々良海岸がある地元。同市二里町の伊万里高であった引き渡しには児童代表の5年生3人が参加した。
幼生を引き渡す前に、「幼生飼育説明会」と題して理化・生物部員が「カブトガニは冬眠するので、冬は日光が当たらない場所に置く」「脱皮をすると尾剣(びけん)が出てくる」などカブトガニの生態や育て方を解説。長谷川拓人部長は「脱皮は命がけなので、そっとしてあげてください」と話した。
大きさ0・6センチ程度の幼生300匹が入ったケースを受け取った松尾太陽君(11)は「とてもかわいい。大切に育てます」と話していた。放流するまでに1回程度脱皮し、1~2センチほどの大きさになるという。 (古賀英毅)