九大そばに「研究の街」 福岡市が整備事業者公募へ

西日本新聞 一面 黒石 規之

 福岡市が、九州大伊都キャンパス(同市西区)そばに職住近接型の研究開発エリアを計画していることが分かった。約3万平方メートルの用地に企業の研究施設やオフィス、研究者らの交流拠点、住居、スーパーなどの立地を想定し、一体整備を担う民間事業者を公募する。職住両面で研究開発に専念できる環境を整えることで、世界で激化する先端技術の開発競争を勝ち抜く拠点にしたい考えだ。

 用地は、九大近くの大通り「学園通線」に面した遊休地で、現在はダイハツ九州(大分県中津市)と市土地開発公社が所有。両社は、公募で選定された整備に取り組む民間事業者に用地を一括売却する方針だ。

 エリアのコンセプトは、先端企業やスタートアップ(創業)企業のオフィスや研究所が集積し、研究者や学生が交流しながら新たな産業や事業を生み出す拠点。セミナーや情報交換で技術革新を触発する交流拠点も設けるほか、住居やスーパー、ドラッグストアなど生活関連施設の導入も促して研究や事業に打ち込める住環境を確保する。

 近年、人工知能(AI)や自動運転など先端技術を巡る国際的な主導権争いが激しさを増している。九大の研究者や学生のほか、隣接地にある先端企業や研究者が入る「福岡市産学連携交流センター」、有機ELの製品化を支援する「有機光エレクトロニクス実用化開発センター」とも連携し、研究開発力の国際競争力向上を目指す。

 市は2020年度に公募を実施し、整備計画の提案内容や土地の購入価格を総合評価して事業者を決める方針。整備は21年度から始まる見通し。

 ダイハツ九州は08年、この用地に開発センターを建設すると発表したが、リーマン・ショックの影響で計画を凍結。遊休地の状態が長年続いており、利活用策が地域の懸案だった。 (黒石規之)

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