「2度も走れるなんて」 64年も聖火走者、福岡の姫島さん感涙

西日本新聞 社会面 浜口 妙華 中川 次郎 井中 恵仁 吉川 文敬

 2020年東京五輪の聖火ランナーが17日、各地で発表された。九州でも、選ばれた人たちが喜びやトーチに込める思いを語った。

 「2度も走れるなんて」と喜びの涙を流したのは、福岡県みやこ町の姫島和生さん(72)。高校3年生だった前回の1964年東京五輪でもランナーを務めた。あれから半世紀余り。「もう一度トーチを手にしたい」との願いがかなった。

 大分県野津町(現臼杵市)出身。64年9月11日、同県臼杵市野津町の中ノ谷トンネル付近で聖火を受け取り、約20人の伴走者と北上。先導する白バイ、白煙のにおい、沿道からの拍手や声援-。今でも鮮やかに脳裏によみがえる。約2キロがあっという間だった。

 高校卒業後は、大分県警を経て、航空自衛隊に約34年間勤めた。10年前、胃がんを患った時は、大役を務めた経験を思い出し、前向きに気持ちを切り替えることができたという。

 もらったトーチを知らぬ間になくしていたことが長年心残りだったが、今回払拭(ふっしょく)できる機会を得ることに。「元気いっぱいに走りたい」。最後は青年のころのように笑った。

■「代表として全力」飯塚車いすテニス会長

 山中で行方不明となった男児を発見し、「スーパーボランティア」として一躍有名になった尾畠春夫さん(80)=大分県日出町=は「黒子の方が好きなんだけどね」と控えめに話す。

 尾畠さんによると、10月からほぼ毎日、同県別府市の海岸に散乱するペットボトルの回収作業に従事しており、町から最初の打診を受けた際はいったん断った。その後も町から熱心に要請されたため、最終的に承諾した。「決まったからには、オリンピックの間だけは世界で戦争が起きず、平和であってほしいと祈りながら走りたい」

 飯塚国際車いすテニス大会(福岡県飯塚市)の前田恵理会長(64)は、来夏の東京パラリンピックの前哨戦となる春の大会成功に向けて準備を進めるさなか、吉報を受けた。

 85年に始まった飯塚大会には毎年、東京パラ五輪での活躍が期待される国枝慎吾選手や上地結衣選手ら世界のトッププレーヤーが集まる。延べ約2千人のボランティアが運営を支える「イイヅカ方式」は国内外から高い評価を受けており、昨年からは天皇杯、皇后杯が贈られている。

 「多くの方々の協力で車いすテニスや飯塚大会が有名になったからこそ、選ばれたと思っている。その代表として全力で頑張りたい」と力を込めた。

 大分市出身で元HKT48の指原莉乃さん(27)は、みたらし団子をほおばる写真とともに会員制交流サイト(SNS)にコメントを投稿。「聖火リレーのランナーに選んでいただきました!大分県で走ります!当日はお団子を聖火に変えて!頑張ります」と意気込みを語った。 (浜口妙華、吉川文敬、中川次郎、井中恵仁)

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