KARAE、映画館効果徐々に 開館2カ月、商店街と連携に課題

西日本新聞 佐賀版 津留 恒星 野村 創

 唐津市京町の中心市街地にホテルや飲食店を備えた複合商業施設「KARAE(唐重)」が10月25日にオープンして間もなく2カ月になる。同市に約30年ぶりに開館した映画館「シアター・エンヤ(演屋)」の効果もあって市街地に一定のにぎわいをもたらしているものの、テナントはまだ埋まっておらず、周辺商店街との連携などの課題も残る。

 今月中旬の平日、映画を見終えた観客が続々とKARAEを後にした。近くの女性(70)は「これまで福岡市のKBCシネマまで映画を見に行っていたので、映画館ができて良かった。これからも使いたい」と笑顔を見せた。1階の中華料理店に入った唐津市菜畑の60代男性は「商店街に新たな雰囲気が出てきていい感じ。若者も来そう」と好評価。一方で「思っていたよりも利用者が少ない印象。『また来たい』と思うには、少し物足りなさを感じる」とも語った。

 KARAEは地場企業などが出資するまちづくり会社「いきいき唐津」が、呉服町と京町の両商店街に面する中心市街地に約7億円かけて建設。3階建て(延べ床面積約2200平方メートル)で、1階に映画館やブックカフェ、アンテナショップなど、3階にホテルを整備。2階にシェアオフィスなどを配する。

 ただ、1階に1カ所、2階に2カ所の空き店舗が残り、1階のインフォメーションカウンターや2階のシェアオフィスのオープンは来年にずれ込む見通しだ。

 同社の坂本武政ゼネラルマネージャー(37)は「11月は唐津くんちの効果もあり、ホテルやカフェもそれなりの売り上げがあった。映画館の認知度も徐々に上がり、観客も増えている」と2カ月弱の成果を強調。その上で「課題は空き店舗。年明けの早い段階でシェアオフィスをオープンさせ、企業の研修旅行などを誘致しようと考えている。情報をもっと外に発信し、認知度を高めたい」と話した。

 唐津市は人口減少が進んでおり、商店街には空き店舗も目立つ。KARAEには中心市街地活性化の起爆剤としての役割も期待されるが、商店主からは「当初は人が多かったが、その後は増えた印象はない」(60代男性)との声も漏れる。

 呉服町商店街の坂本直樹理事長(55)は「唐津の街のためにも、KARAEと商店街が一緒に盛り上げていく必要がある。タイアップした仕掛けを設け、相乗効果を生み出したい」とイベントなどでの連携を模索。インフォメーションカウンターの早期オープンも期待しており、「唐津は今後、インバウンド(訪日外国人)の増加が見込まれる。観光拠点としての機能を強化してほしい」と話した。(野村創、津留恒星)

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