新生「中津魚市」12月下旬に再開 行橋水産が買い取り発表

西日本新聞 大分・日田玖珠版北九州版 吉川 文敬

 福岡県行橋市で地方卸売市場「行橋市魚市場」を運営する行橋水産は18日、自己破産した中津市の「中津魚市」の敷地と施設を1億1千万円で買い取り、今月下旬に競りを再開する方針を正式に発表した。中津魚市の従業員のうち8人は行橋市水産が再雇用し、新生中津魚市で働く。

 中津魚市は1843年創業。中津市や福岡県吉富町、豊前市などの漁業者も水揚げする広域的な魚市場だったが売り上げが低迷。今年3月末に自己破産を申請、業務を停止していた。

 競りができなくなったため県漁業協同組合中津支店は4月、「荷さばき場」を提供して取引を再開。事前に価格を決める「相対取引」だったが魚価が低迷し、収入が減った中津市の漁業者の間で不安が高まっていた。一方、行橋市魚市場でも、福岡側の魚介類を受け入れたため取扱量が急増。価格が低下し手取りが減った行橋市の漁業者の不満も拡大していた。

 行橋水産は、共倒れを防ぐために再建に名乗りを上げたとみられる。中津市からの資金支援は望めなかったため、運転資金を含めた1億5千万円を自力で調達。今月16日、破産管財人と売買契約を正式に結んだという。

 経営が傾いていた公設の行橋市魚市場を再建した行橋水産の田中聡樹社長(76)は「3年半前は行橋も同じ状況だった。新しい発想で売り上げを伸ばしたい」と話す。具体的には、地元産を需要に応じて供給できるよう冷凍設備を増強。大手の飲食店チェーンやスーパーの求めに応じ、適正な価格で流通網に乗せることができるようにする。来年度の売り上げ目標は10億円。

 18日、田中社長ら同社関係者4人が中津市役所に奥塚正典市長を訪ね、今後の方針を説明。奥塚市長は「県と連携し市としても応援していきたい」と話した。(吉川文敬)

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