釈迦像など10年ぶり公開 博多区・承天寺、収蔵5点修復終了

西日本新聞 ふくおか都市圏版 日高 三朗

 鎌倉時代に創建され、博多祇園山笠発祥の地として知られる福岡市博多区博多駅前の承天(じょうてん)寺で、国重要文化財を含む仏像や仏教絵画などの収蔵品5点の修復が完了し、約10年ぶりに一般公開された。寺では今後も随時公開する。

 公開は、文化財の保存・管理の難しさを市民に理解してもらおうと、市文化財活性化実行委員会が企画した。寺を開いた聖一国師は、京都五山の東福寺を開山した臨済宗の高僧。中国で修行し、日本にうどんやそばの粉物文化、酒まんじゅうなどを伝えた。文化財級の物も多く持ち帰り、寺にも残っている。

 5点は九州国立博物館(九博)などで修復作業が進められた。国重要文化財は「釈迦如来及両脇侍像(しゃかにょらいおよびりょうわきじぞう)」「絹本著色禅家六祖像(けんぽんちゃくしょくぜんけろくそぞう)」「銅鐘(どうしょう)(高麗時代)」の3点。三仏が並ぶ「釈迦如来及両脇侍像」は鎌倉時代の作。全体に平安後期の優美な姿をしているが、釈迦は顔が引き締まり、衣のしわはシャープな彫りで鎌倉初期の作風の影響を受けている。一つの作品で時代が入り交じるのは珍しいという。

 15日の公開では、九博の森実久美子主任研究員(仏教絵画)が説明役となった。神保至雲住職は「修復と収蔵庫の修繕に10年かかった。文化財への市民の関心が高まればと思う」と話している。 (日高三朗)

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