エアガン発射、カッターで脅す…いじめの同級生に賠償命令 佐賀地裁

西日本新聞 社会面 野村 有希 星野 楽

 佐賀県鳥栖市の市立中学で2012年、当時1年生の佐藤和威さん(20)が、いじめを受けて心的外傷後ストレス障害(PTSD)になったとして、同級生8人や市などに総額約1億2770万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が20日、佐賀地裁であった。達野ゆき裁判長は同級生8人に計約400万円の支払いを命じた。市への請求は棄却した。

 判決理由で達野裁判長は、同級生2人が佐藤さんをエアガンで撃つなどしてPTSDを発症したと認定、この2人に慰謝料など計約377万円の支払いを命令。同級生8人がカッターナイフで脅すなどして金銭を受け取ったことも認め、計約31万円の支払いを命じた。

 一方、のこぎりを振り回したり、ロッカーに閉じ込めたりするなど同級生の行為の大半について「悪ふざけ、いたずら、遊びのたぐい」として、不法行為は成立しないと判断した。

 市への請求については「同級生の行為は学校外や夏休み中のものが多く、担任教諭が認識し得たとはいえない」などと退けた。

 佐藤さんは判決後の記者会見で、同級生の行為の多くが不法行為と認められなかったことについて「加害者が認めていない事実は(不法行為とは)認定されなかった。裁判所は、うそをついた人にうそをつき続けても大丈夫と言っているように感じる」と話した。佐藤さんは控訴する方針。

 市教育委員会の天野昌明教育長は「判決内容を謙虚に受け止めたい」と述べた。 (野村有希、星野楽)

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