『漱石とハーンが愛した熊本』井上智重 著(熊本日日新聞社・1375円)

西日本新聞 文化面

 熊本ゆかりの文豪2人の足跡を、見てきたかのような臨場感で描く小説風エッセー。膨大かつ複雑な人間関係の描写に圧倒されるが、特に興味深いのは漱石をめぐる人脈図。熊本で漱石主宰の俳句結社に参加した渋川玄耳(佐賀県出身)は後に東京朝日の社会部長になり、漱石入社に尽力。漱石と熊本国権党の人々の関わりも詳しい。著者は福岡県出身、熊本近代文学館長なども務めた元記者。熊本を嫌っていたと指摘されることも多い2人だが「全体を思えば、やはり熊本を愛してくれていたのでは」

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