「地方創生」では防げない人口流出 九州の自治体、独自性に課題 (2ページ目)

「ボトムアップの政策を」

 地方創生に詳しい北九州市立大大学院の城戸宏史教授(地域産業論)に第1期5年間の評価などを聞いた。

 -第1期を振り返って。

 「国の政策としてやるべき人口問題を地方で解決しようという設定に、そもそも無理があった。地方版総合戦略も短時間で作った国のスキーム通りで創意工夫がなかった。国が喜びそうなことをある意味、忖度(そんたく)して作った。100点満点評価なら50点だ」

 -具体的には。

 「光と影がある。地域資源に着目し、『磨き』が生まれたことは評価できる。地域住民の地元への誇りが醸成され、移住や起業、副業などの関心も拡大した。影の部分は、根本的に地方への人の流れが不十分だった。住民や企業への浸透など『巻き込み力』が不足し、地域経済への波及効果もそれほどなかった」

 -課題はなぜ生じた。

 「疲弊した地方は交付金という『ばらまき』に飛びつき、国はいわば地域政策コンテストの『レフェリー』役をしただけで地方のために汗をかかなかった。自治体も国のお眼鏡にかなうように政策作りをしたので金太郎あめのように似たような施策になった」

 -第2期に向けては。

 「国と地方の役割を整理し直す必要がある。人口政策は、女性が産みやすい環境整備をするなど、国が制度設計を充実させることが重要。人口増加より、住民所得を増やすなど産業を活性化させることが大切だ。地域の資源を活用し、自主性や独創性を発揮したボトムアップ型の政策が必要だろう」

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