「ママ研究者」応援します 九工大、研究と子育ての両立後押し

西日本新聞 社会面 竹次 稔

在宅勤務の制度浸透、実験代行も

 九州工業大(北九州市戸畑区)が出産や育児などをする女性研究者らを支援する取り組みを強化している。全国の国立大で3番目に導入した在宅勤務制度と、時間がかかる実験を代行する支援研究員制度を併用し、研究と子育ての両立を後押しする。同大によると、31人の女性研究者のうち7人が在宅勤務制度を利用し、利用者数は全国の国立大で最高水準だという。

 同大は2017年2月に週2回を上限とする在宅勤務制度を導入。今年2月には出産や育児、障害児の養育のほか、介護を対象に加え、男性2人を含む計9人が利用中。セキュリティー対策を行ったパソコンの利用などが条件だ。

 支援研究員制度は17年11月に創設。実験の時間が確保できない女性研究者に大学院生1人を配置し、実験やデータ解析、資料作成の補助をしてもらう。院生には時給が支払われ、19年度の利用者は4人という。

 文部科学省は国立大の在宅勤務制度の導入状況を詳細には把握していないが、導入する大学は少なく、九工大の利用者数は「かなり多い方ではないか」(人材政策課)としている。国立大では九工大より先に奈良先端科学技術大学院大と電気通信大が導入したが、両大によると、現在の利用者は1人ずつ。九州では4月に導入した長崎大は利用者はなく、九州大は「導入の検討段階」としている。

 九工大は22年度までに現在8・8%の女性教員(任期の定めのない教授、准教授、助教ら)比率を10%の34人に高めるなどの目標を掲げ、女性に限定した教員公募などを続ける。安河内恵子副学長は「在宅勤務について、他大学からの問い合わせは多い。今後は男性研究者も多く利用できるよう支援していきたい」としている。

 内閣府によると、大学や民間企業などの女性研究者の割合は経済協力開発機構(OECD)加盟国で最低の16・2%にとどまっており、政府は女性研究者の増加を目指している。(竹次稔)

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