「ウィキペディア」にも男女格差 ネット事典、男性記事が8割占める (2ページ目)

記者が編集を体験してみた

 記者(36)も福岡市で開かれた「ウィキギャップ」に参加して、ウィキペディア内に初めて記事を書いてみた。記事は他者のチェックを受けず、すぐに公開できるので信頼性が低いとの指摘もある。一方で誰もが加筆修正できるため、常に情報が更新されるのは紙の事典にはない強みだ。

  現在、ウィキペディア日本語版にある記事は約118万本。今回のイベントで指導役を務めたのは、3万本以上の記事の加筆や編集に関わってきた海獺(らっこ)さん(ウィキペディア内の利用者名)。信任投票で選ばれ、記事の削除などができる「管理者」も務めた経験がある。思い入れが強い記事の一つは「もつ煮」。お酒が飲めないのに赤ちょうちんを巡って研究し、1年がかりで仕上げた。

 「知らなかった言葉や出来事に出合うとウィキにあるかチェックし、なければ『自分が書こう』とワクワクする」と海獺さん。こんな思いが、日々進化する百科事典を支えている。記事を読みやすいように直す行為は「妖精さんの草取り」と呼ばれ、訃報にいち早く反応して加筆する人は「死神」とも呼ばれるそうだ。

  誰でも書けるからこそ、独自研究は載せない▽中立的な観点で書く▽検証できるように出典を示す-といった方針が決められている。今回、私は福岡県遠賀町で幼少期を過ごした労働省(現厚生労働省)官僚で文筆家の「高崎節子」(1910~73)を書いた。編集作業は複雑で、慣れていないとなかなか難しい。参加者からは「もう少しシンプルな仕組みになると女性の執筆者が増えるのでは」という声もあった。

 この日、女性を紹介する21本の記事がウィキペディアに加わった。検索すると最上位に表示される「高崎節子」の記事は既に6人が手を加え、編集された。ウィキペディアは世界で5本の指に入るほどアクセスが多いサイトとされ影響力も大きい。そこで女性の活動や実績を知ることができれば、特に若い世代の考え方や価値観に影響を与えていくはずだ。

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