ノリ養殖の再開目指す 曽根漁協、干潟で実験的生産

西日本新聞 北九州版 内田 完爾

 長らく養殖ノリの生産が途絶えていた北九州市で、本格的な生産再開を目指す試みが始まっている。小倉南区の曽根干潟で1977年まで生産していた曽根漁協が昨年、約40年ぶりに実験的養殖を始め、約10万枚を出荷した。今年も種付けをしており、年明けに収穫する予定だ。地元では漁業者の事業の多角化につながることが期待されている。

 曽根漁協は今年の養殖作業を11月に開始した。幅2メートル、長さ12・5メートルの網を60枚、海に張ってノリの胞子をつけた。ノリ養殖は海底に打ち込んだ竹ざおを網の支柱にするため、曽根干潟のような浅い海が適しているという。今季は30万枚分の収穫を見込んでいる。

 市水産課によると、市内の養殖ノリ生産はほとんどが豊前海で、87年に35万キロを超えた。その後は右肩下がりで、漁業者がノリの色落ちなどを原因に養殖をやめ、2006年以降の生産はゼロ。豊前海では90年以降、「豊前海一粒かき」のブランド化にも成功し、今では多くの漁業者が沖合でカキを養殖している。

 曽根漁協の渡辺均組合長は、環境規制などによる曽根干潟の水質の改善もあり、ノリ養殖の実験を思いついたという。加えて干潟は漁獲できる魚種が限られ、かつて多く採れたアサリも少なくなり、カキ頼みなのが現実だ。渡辺組合長は「ノリ養殖が再開できれば漁業者の収入の幅が広がる」と話した。 (内田完爾)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ