「家が買える」入院費 連載・霹靂の日々【7】大島一樹

西日本新聞

 今回は、役に立った制度の話を。入院して何日目だったか、救命救急センターの受付の方だったのかもはっきり覚えていませんが、入院費に「限度額適用認定」という制度があると伝えられました。「何の手続きもしないと、とんでもないことになりますよ」とも。

 その時は「そんなものなのか」と深く考えもせず、教えられるまま「協会けんぽ」で手続きしました。

 入院などのため医療費が高くなりそうな場合に、限度額適用認定証と保険証を合わせて、事前に医療機関の窓口に提示することで、窓口で支払う1カ月分の医療費が、一定の金額(自己負担限度額)で済むという制度。後日、その認定証を受け取り、病院へ。

 当然といえば当然だったのですが、初めての支払いの際にいただいた明細は、驚くというよりも、ゾッとしてしまいました。書かれていた医療費の総額は、ン百万円。建て売りのお安いものであれば、家が買える…。通常の健康保険証での支払いだと3割負担となり、とても支払える金額ではありませんでした。

 数回の手術に、高度な最新医療、そこでかろうじてつなぎ留めた生命を考えれば、当たり前の金額だと思います。しかしこの制度がなければ「とんでもないことになる」。本当でした。

 ちなみに、収入によって負担額は変わります。以前よりも収入が激減した今、なくてはならない制度だったと胸をなで下ろしています。(音楽プロデューサー、佐賀県みやき町)

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