「辞任遅すぎた」「信頼取り戻せない」 顧客、局員から怒りの声

西日本新聞 社会面 宮崎 拓朗

 かんぽ生命保険の不正販売問題で、日本郵政グループの3社長が辞任を表明した27日、現場の郵便局員や被害を訴える顧客からは「辞めて当然」「不正が発覚した時点で潔く辞めるべきだった」などと怒りの声が相次いだ。

 「なんだあの会見は! 保険を全部解約するから手続きに来い」「詐欺会社」

 東京都の50代の男性局員によると、同グループが不正販売問題の社内調査結果を公表した今月18日以降、局には顧客からの苦情が殺到しているという。

 かんぽ生命に7~9月に寄せられた苦情は、前期(4~6月)の約4倍に当たる8万5196件に膨れ上がる。局員は「3人の辞任は遅すぎた。『情報が上がってこなかった』と現場に責任を押し付ける言い訳ばかりを繰り返し、結局は後始末もできなかった。怒りしかない」と語る。

 営業を担当する九州の30代の男性局員は、不正発覚前から上司に対して何度も不正営業の実態を訴えていたが、会社側は取り合ってくれなかったという。「本社から現場まで不正を黙認する文化がはびこっていた。不正に関与した幹部と局員の責任を明らかにし、不利益を与えた顧客全員に保険料を返さなければ、信頼を取り戻せない」との見方を示した。

 「社長が代わったからといって、何かが変わるとは思えない」。母親が2件の乗り換え契約を無理やり結ばされたと訴える福岡県の40代女性は、不信感をあらわにした。今年4月から保険料の返還を求めているが、話し合いは進んでおらず「あまりに不誠実な対応に疲れ切ってしまった。なんでだまされた側が嫌な思いをしないといけないのか」とため息をついた。

 山口県の30代男性は軽度の認知症がある母親が11件の保険に加入させられ、既に返金を受けた。「いまだに郵便局からは謝罪も説明もない。本来なら刑事事件になってもおかしくない不祥事だ。本当にやり直すつもりなら、不利益を与えた顧客一人一人と真摯(しんし)に向き合うべきだ」と訴えた。(宮崎拓朗)

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