郵政社長「足元見えてなかった」 淡々と「反省」述べる

西日本新聞 社会面 古川 幸太郎 吉田 修平 一瀬 圭司

経営責任、最後は認め

 郵政グループへの信頼を失墜させたまま、表舞台から去ることへの悔しさをにじませた。かんぽ生命保険の不正販売問題を巡り、日本郵政の長門正貢社長らグループ3社長が27日に開いた辞任会見。「築城3年、落城3日と言ってきたが、自分が『チョンボ』だった」。長門氏は不正販売を放置した在任期間を淡々と振り返った。

 社内調査結果を報告した18日の記者会見から10日足らず。3社長はいずれも濃紺のスーツ姿で現れ、神妙な表情で会見に臨んだ。

 「経営者としての欠陥があったとすれば、足元が見えていなかった」。長門氏は一連の問題について謝罪と反省の弁を繰り返し、これまで曖昧な言い回しに終始していた自身の経営責任を率直に認めた。「個人的には(不正問題が大きくなった)8月上旬に責任を取らねばと思っていた」とも述べ、辞任のタイミングを探っていたことを明らかにした。

 日本郵便の横山邦男社長は、法律で義務づけられた全国一律のサービスと収益追求を両立することの難しさも吐露した。「(民間企業のように自由に新商品がつくれないなど)手かせ足かせがある。制約を外してもらうのが筋ではないか」。不正を放置した経営責任は認めつつも、不満を隠せなかった。

 一方、総務事務次官(当時)による情報漏えい問題については詳細な説明を拒み続けた。会見で説明や調査が無いことをただされた長門氏は、(漏えい先の)鈴木康雄日本郵政上級副社長の辞任で「イーブン(引き分け)」などとして調査を実施しない意向を表明。報道陣からは「おかしい」といった批判が相次いだが、取り合わなかった。

 長門氏は、全員が元官僚となった3社長の後任人事について「経営者としてベストの人材を選択できた」と言明。約40万人の社員を抱える巨大グループの構造改革はいばらの道となるが、その表情はどこか人ごとのようだった。 (吉田修平、古川幸太郎、一瀬圭司)

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